汝、公正たれ「事件3 嘱託殺人、殺人被告事件」
参加日 :2019/5/18
制作 :まごころ18番勝負
開催場所:シアターバビロンの流れのほとりにて
ネタバレはありません。
雰囲気バレNGな方はブラウザーをそっと閉じることをお勧めいたします。
演劇界だけに留まらず、法曹界からも大きな注目を集めた『汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.』。
今回、「完全新作の3つの事件」の審理のため、再び開廷します。※まごころ18番勝負公式HP より引用
前回、2017年10月31日~11月5日に開催された「汝、公正たれ」。
裁判員裁判を疑似体験できるとても珍しいタイプの公演で、参加した方が口を揃えて「絶対に一度は参加するべき!」とSNSで発信していたので、とても興味があり行ってみたかったのですが・・・知らない方と合議(話し合い)をすると聞いて尻込みしてしまいました。
しかし、参加した方の口コミを見て「あぁー!やっぱり行けば良かった」と深く後悔していました。
そして今回。
2019年5月14日~19日に「完全新作の3つの事件」審理のため、再び開廷するとの事!行きます!行きます!(歓喜!)
3つの事件全て行きたいところですが、チキンハートのアラフィフは取り合えず1つだけ予約しました。
当日はどんな感じになるのかドキドキしながら会場に向かいます。
受け付けを済ませ会場に入るとたくさんのテーブルがセッティングされていて、私たちは白のテーブルに案内されました。
テーブルの上には6つの番号札、一つのテーブルには6名の裁判員が着席します。
全員が着席すると、法服を纏った担当裁判員が説明を始めます。
・テーブルの上にある資料には書き込みをしてはいけない
・メモは中央にある白紙を使うこと
・名前等では呼ばず、裁判員は全て番号で呼びます。
・このテーブルは合議体と呼ばれ、話し合いをし合議体ごとに判決を決定します。
・進行は担当裁判員が行うので不明な点は聞いてほしい。
そして裁判が始まります。
今回はある場所で起きた事件が嘱託殺人なのか殺人なのかを判断する裁判です。
与えられた資料のほか、証人尋問、被告人質問で事件の細かい状況を確認し、各裁判員の意見も聞いて、自分はこの事件をどう判断するのか考えていきます。
ここで注意するのが「きっとこうだったに違いない」などの個人的な憶測を加味してはいけません、あくまでも資料、証言を基に判断します。
これが意外と難しかった・・・どうしても憶測が入ってしまい、被告人の証言の裏を読もうとしてしまうんですよね(汗)
裁判員質問を経て合議体として嘱託殺人か殺人かの判決を多数決で決定します。
その後各テーブルの判決を発表し、会場全体の判決を多数決で決定します。
判決が確定したら次は懲役年数を各個人で判断します。
自分が判断した懲役をメモ紙に記入しテーブル担当の裁判官に提出すると、6名分のメモに書かれた懲役年数の中央値(だったかな?)を選定し、私たち合議体の懲役が決定しました。
そして懲役も先ほどと同じように多数決を取り懲役年数が決定します。
私が参加した「事件3 嘱託殺人、殺人被告事件」は検察側の求刑「殺人・懲役12年」に対し「殺人・懲役10年」の判決になりました。
汝、公正たれはとっても考えさせられる公演でした。
提出されている資料・証言・質問だけですべてを判断しなければならず、もしかしたら自分が判断した結果が間違っているのかも知れない・・・。
今回は疑似裁判でしたが、本当の裁判員裁判に呼ばれたら自分はきちんと判断ができるのだろうか?
色々な方に裁判員裁判はこんな感じで進み、こう判断しなければならないと体験してもらいたいです。