kiyosatoの謎備忘録

探索が苦手な年配夫婦二人の謎備忘録です。

ミステリーが大好き、謎解きは周遊と宿泊謎が中心です。

参加日 :2024/2/12

制作  :劇団フーダニット

開催場所:タワーホール船堀小劇場

ネタバレはありません。
雰囲気バレNGな方はブラウザーをそっと閉じることをお勧めいたします。

フランス、シャモニー付近の山荘、窓からアルプスを望む一室で夫は困り果てていた。
ちょっとした夫婦喧嘩の末、新婚の妻が出て行ってしまったのだ、心配した夫は警察に捜査を依頼する。
最初は喧嘩ごときで捜査なんてと取り合わない警察だったが、しばらくしてシスターに付き添われ妻が帰ってくると状況が一変する。

「お前は一体誰なんだ?」

この女は妻では無いと主張する夫、自分は妻だと言い張る女、そこへ次々と証言を持って現れる登場人物。
嘘をついているのは誰なのか?そして、真実を語っているのは誰なのか?

※公式HPより引用

とても楽しみにしていた2年振りのフーダニットさんです。

今回はロベール・トマの原作です。ローベール・トマは「フランスのヒッチコック」と言われているミステリーサスペンスの鬼才だそうです。

以前フーダニットさんで上演したロベール・トマ作「みかんの部屋」を観て、こんな作家さんがいたんだ!と驚くと共に自分のミステリーの範囲の狭さにガッカリした記憶があります。

ロベール・トマと言えば「意外な結末を迎える」なので今回はどんなストーリー展開になるかとても楽しみにしていました。

 

さて、当日の交通手段ですが、我が家から電車で船堀まで行くと50分以上かかるのに車だと20分で着くんですよね。なので今回も会場には車で向かいます。

11:30、開場時間になり受付を済ませて会場に入ります。コロナ前はロビーで公演にちなんだ地元お店とのコラボ菓子やパンなどを販売していましたが、コロナ以降はそれが無くなってとても寂しいです。

 

時間になり開演です。

フランスシャモニーの山荘に滞在していたダニエルとフロランス夫妻はちょっとした喧嘩がもとで妻が出て行ってしまいます。そしてそのまま帰ってこなくなり、途方に暮れた夫は警察に捜索をお願いします。

捜査結果は芳しくなくダニエルが打ちひしがれていると、シスターが家を訪ねてきます。

「奥様をお連れしました」

喧嘩をした妻が帰りたいがどうすればいいのか・・・・相談された教会のシスターは一緒に山荘まで付き添ってくれたそうです。

 

山荘に入って来た妻を見てダニエルは驚きます。

「この人は妻ではない!」

ダニエルはそう訴えるが、入ってきた女性は「自分は妻のフロランスだ」と言いダニエルの事を細かく証言します。また、その女性を妻のフロランスだと証言する人も現れます。ダニエルとフロランス、証言をする人々、誰がどのような嘘をついているのか・・・・。

 

正直、初めはよくあるパターンなのかな?と思い観ていましたが、どうやらそうでもないらしい、さっきまで「アノ人」が怪しいと思っていたのに、ここでは「コノ人」がおかしいのか?各人の立場が二転三転します。

 

そして新たな殺人事件が起き、そう言う事なのね。と納得したのに・・・・こう来たか!

公演名の『罠』誰が何のために仕掛けた罠なのか?これを頭の隅に置きながら鑑賞すると、とても面白いと思います。王道ミステリーのようでそうでもない絶妙なストーリ展開を楽しみました。

 

フーダニットさんの次回公演が9月14~16で決定しているそうです。次はどんな作品を見せてもらえるのか楽しみにしています。