kiyosatoの謎備忘録

探索が苦手な年配夫婦二人の謎備忘録です。

ミステリーが大好き、謎解きは周遊と宿泊謎が中心です。

真夜中ギャラリー殺人事件

真夜中ギャラリー殺人事件

参加日 :2017/11/25

制作  :劇団マヨナカ探偵社

開催場所:デザインフェスタギャラリー原宿 EAST館301


この公演はネタバレ解禁となっています。

そのため今日の記事には大量のネタバレが含まれます。

そしてとても長いです。

NGな方はそっとブラウザーと閉じる事をお勧めします。

 

 女子3人で構成される、劇団マヨナカ。座長は貧乏を打開すべく、劇団で探偵業を始める。コネで警察から捜査依頼をもらうものの、なかなか事件解決には繋がらない。そこで、監視カメラに収められた事件の一部を再現する芝居を打ち、観客に事件の真相を紐解いてもらうことを思いつく。はたして捜査はうまくいくのか。

【事件概要】
とあるジグソーパズル絵画作家の女性が個展を開いた。個展が始まって二日目の朝、その女性はギャラリーで死体となって発見された。第一発見者である被害者の妹は、ある証拠から一転して容疑者となってしまう。はたして事件の真相はいかに。※この演劇は貴方自身で真実を解き明かすイベントです。

 

推理展示を開催されている方が、新しく「推理×演劇」のイベントを主催されました。定員各回10名、公演時間70分の公演です。

 

開催場所がデザインフェスタギャラリー原宿なので会場はそれほど広くないです。

そこで推理×演劇のイベントを行う・・・演者との距離が近いのでは?

これはいろいろな意味で面白いかも?!

 

推理ゲームと聞いたら行かずにはいられない人種なので、販売初日にチケットを確保、どんなタイプのイベントかワクワクします。

 

当日、原宿駅から会場に向かうのに竹下通りを使ったら、人、人、人で前に進めず開演時間に遅れてしまうかとヒヤヒヤしてしまいました。

休日の竹下通りの混雑を甘く見ていましたよ。

 

デザインフェスタギャラリー原宿に到着。

この建物は構造が変わっていて、初めて来た時は3分で着くであろう目的の部屋に、15分以上かかってしまいまいした(笑)

まず、目的の部屋がWESTかEASTかをキチンと把握する。

これをしないとかなり痛い目に遭うと思いますのご注意くださいませ。

 

開場時間前なので(めちゃ狭い)廊下で待機します。

その際、他の部屋でもイベントを開催しているので、他の部屋の入口を塞がない、大きな声を出さないなど注意が必要です。

 

時間になり会場の部屋に入ります。

入ると主宰に名簿に名前を記入するように促されます。

何も考えずに本名で記入したら、他の方はHNで記入されていました。

(自分もkiyosatoにすれば良かった・・・)

 

そしてこの名簿、のちに重大な役割を果たすのですが、この時点では全く注意を払っていませんでした。

部屋に一歩踏み入れたら、もうそこには主宰の罠が仕込まれていると思った方が良いみたいです。

 

部屋には壁に沿うように10脚の椅子が並べられ、入った順に奥から着席していきます。

そして席の向かいには事件現場が再現されています。

(この雰囲気は推理展示によく似ています)

 

主宰から注意事項が説明されてイベントのスタートです。

出演者は3名。

『社長』

劇団マヨナカの座長。昔は大きな劇団のヒロインを務めていたが、恋愛沙汰で退団を余儀なくされた。恋人である警察のお偉いさんのツテで探偵業を開始するも、劇団には頭のキレる人間がいないため、なかなか事件解決には至らない。

『コジマ』

劇団マヨナカの女優。天然ボケ的な所はあるが、台詞を覚える速さはピカイチ。劇団では唯一推理力があるが、発言力がないためすぐ社長に否定される。普段はメガネをかけている。

『ミヤタ』
劇団マヨナカの事務兼女優。捜査中は積極的に発言するが、得てして的外れである。元子役。小柄だが実は社長より気は強い。

 

※この後の演劇パートは私の記憶を掘り起こして書いているため、実際の内容と相違があるかと思いますがその辺りは目を瞑っていただければ幸いです。

 

プロローグとして、なぜ探偵業を始めたのか、なぜみんなを集めたのかをコミカルな演技で説明してくれます。

そして現場の防犯カメラに収められたの映像のお芝居が始まります。

 

ジグソーパズル絵画個展が開催されている部屋、個展終了後、作家の姉『奈恵』が一人残りジグソーパズルを作っている。

そこに妹『茜』が現れる、部屋にあったワインを開け雑談を交わしていると、茜が奈恵に「自分は今まで我慢ばかりさせられていたのに、姉は自分のやりたい事していてずるい」とこれまでの色々な不満をぶつけだす。

困惑する奈恵「なんか・・・ごめんねとしか・・・」「今日はもう帰りな」うなだれながら部屋から出ていく茜。

 

その後、誰かにより防犯カメラの電源が切られる。

翌日守衛の『園田』が7時に出社ししばらくして切れていることに気が付き電源を入れた。

 

「お姉ちゃん!」奈恵にすがり泣く茜。

そして警察の到着、部屋に入った刑事が奈恵の遺体が持っていたワインのボトルを違うボトルに交換する。

(なぜかこの時、死体役の奈恵が間違えたボトルを持ってしまったので、刑事役の人がこっそり交換したと思い込んでしまいました)

そして(うろ覚え)刑事が現状確認と殺害現場を封鎖してお芝居は終わります。

 

ここから現場検証が可能になります。

死因 :中毒死

所見 :後頭部に鈍器で殴られた跡があるが致命傷ではない。

    毒性のあるガスを大量に吸い込んだことによる中毒死。

証拠品:ジグソーパズル絵画(のりで固められ指紋は奈恵のみ)

    ワインボトル(毒物の混入無し、奈恵の血液が付着、損傷無し)

    ワイングラス(奈恵、茜の指紋、唾液検出)

    絨毯(血痕あり。ガラス片、アルコール類なし)

    スプレーのリ(奈恵・茜の指紋あり)

 

壁にはジグソーパズル絵画の他に、松本城やワサビ畑、鹿せんべいを食べている鹿の写真も飾られています。

証拠品を見て歩きますが、今一つピン!ときません。

 

そして主宰から「刑事が交換したワインボトルはどれだか分かりますか?」の声掛けが、あれ演出だったんだ!すっかり勘違いしていました。

(あとで聞いたら夫も同じように勘違いしていました 笑)

急いで ボトルを確認したら交換されたのは「長野県産の井筒ワイン」、他のワインは外国産です。

 

そして主宰からもう一つ「みなさんは大事な証拠をまだ誰も見ていません」

??そして誰かが気が付いた「名簿!」みんな名簿に群がります。

  1頁ずつめくりながら中身を確認していきます。

 

この時点で数人の方が「あっ!そう言う事!」と閃いていたみたいですが、私はちっとも閃かない。

夫の推理を確認すると一瞬自殺説を考えたらしい・・・(それは絶対にないよー)

解答欄は奈恵を殴打した凶器・犯人、奈恵を殺害した凶器・犯人の4つ。

 

奈恵を殺害した凶器は「スプレーのリ」、犯人は「茜」ここまではOK。

奈恵を殴打した凶器はワインボトルは損傷が無いので却下・・・そう言えば解答蘭の下の方に「不明」解答もありとあった!なので殴打した凶器は「不明」。

殴打した犯人は防犯カメラを止められた人物と言う事で「園田」にしたけれども守衛室は誰でも入れるので他の人もあり得る・・・う~ん何か見落としをしているな・・・

 

なんだかんだ言っている内にタイムアップ。

この後解答編です。

社長、コジマ、ミヤタの3人で誰が犯人なのか色々なパターンの回想シーンを演じていきます、これが面白かった(笑)

そして犯人は・・・刑事『長野』でした。

あぁー!そう言う事!だから長野県産のワインを入れ替えたのね。

そう言えば名簿にも『長野』ってあったかも!?

 

犯行動機は自分の実家が鹿の食害で仕事がダメになり(確か)自殺。

展示会に来た時に壁に貼ってあった鹿の餌付けの写真を見て怒り心頭となり、次の日の展示会終了後に守衛室に忍び込み防犯カメラを切ってから、部屋に行き持ってきた凶器で奈恵を殴打し逃走、奈恵は重体だが死んではいなかった。

翌朝、茜が来て意識不明の奈恵を見つけ「今なら他人のせいにして殺せる!」とスプレーのりを吸わせ中毒死させた。

 

犯行理由が鹿!これには驚いた!笑った!

シリアス路線か?と思いきや思いっきりコミカル路線でした。

1時間ちょっとの公演でしたが、面白かった~!

もう既に次の企画を練っているそうなので楽しみにしています。