10,000メートルの密室
参加日 :2018/10/12
制作 :兎団
開催場所:兎亭
こちらの公演はネタバレ解禁になりました。
そのため今日の備忘録は一部ネタバレ内容が含まれ、そしてとても長いです。
お時間の無い方、長文が面倒な方はブラウザーをそっと閉じることをお勧めいたします。
兎団24『10,000メートルの密室』
「天才探偵兎乃狂四郎」シリーズ最新作!
お客さま参加型の推理劇です。
1時間強の出題編の後、15分の推理タイムを経て、解答編を上演。
提出された解答用紙の点数に応じて景品を贈呈します。
日本近海の孤島・兎亭・北欧の小国ときて、次の事件の舞台は…密室?10,000メートル?会場はあの兎亭。
「兎亭殺人事件」では兎亭そのものだったあの空間が、今回はどうなるのか?
そして今回の名探偵は、漫画家・藤田レイン!…えっと、狂四郎は…いや、いますけど。※兎団HPより引用
ご自身でもミステリーイベントを開催されている三輪忍さんのHPで紹介されていた兎団さんの「10,000メートルの 密室」。
既に何回か公演されていたそうなんですが、失礼ながら全く存じ上げませんでした(三輪さんの情報収集力凄すぎです)
観客参加型ミステリーと聞けば参加せずにいられません!
ちょっと前のめり気味に先行販売1番・2番をゲットしました(笑)
ワクワクしながら当日を迎え兎亭に向かいます。
ちょっと迷いながら(グーグルマップに騙された!)無事に兎亭に到着し受付を済ませます。
席は好きな所に座っていいとの事なので先頭の席に着席。
チケットがワンドリンク込なのでアイスコーヒーをお願いしました。
(2,000円でワンドリンク込ってCP良すぎですよ)
開演時刻近くになりまずは注意事項やなんやらが説明されます。
そしてその後にΣ(゚Д゚)な出来事が(笑)
「兎亭恒例の・・・」とアナウンスがあり「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」曲が流れると同時に4人の演者さんが現れ、ダンスを踊りながら「スマホをオフにしよう」などの替え歌を歌い始めました。
しかし、余りにもインパクトが強すぎて内容が頭に入ってきません!
リアルにΣ(゚Д゚)な顔になっていたと思います(笑)
さて時間になり公演スタートです。
ここでまたΣ(゚Д゚)になりました。
なんと出演者が11名!アラフィフの記憶力が弱った頭では役名と顔がすぐには一致しませんよ(笑)
さて今回の設定は「豪華潜水艦モビーティック号で行く深海5,000mの宝探し」です。
九州を出発して潜水と浮上を繰り返しながら沖縄→フィリピン沖→グアム沖→マリアナ海溝→九州と一周しながら深海のお宝探しをします。
乗船に当たってスマホなどの電子機器、時計などが全て回収されます。
この時点で今回のトリックはアレかな?と頭に過りました。
乗船客はパーフェクトダンサー、世界的ピアニスト、アーティストプロデューサーとその息子、司会案内役のTVタレント、潜水艦館長、私立探偵、漫画家、バンドマン、天才数学者の兎乃狂四郎と天才漫画家の藤田レインの11名。
各々自己紹介をしていきますが、どの客も個性が強くなんとなく因縁がありそうな雰囲気もプンプンしています。
ツアーは無事に出発し10/7沖縄沖で潜水を開始(1時間に1,000m沈下)
フィリピン沖、船の墓場に到着しその景色を楽しんだ後に浮上します。
海上に浮上した13日夜にパーフェクトダンサーによるスペシャルステージが開催されます。
このダンサー役の役者さんのフェッテがすごかった!
※フェッテとはバレエ白鳥の湖の中で黒鳥オディールがやる回転する演技技術です。
バレエ舞台とは比較にならない狭い所でバランスも崩さずに何回転もビシッと決める姿は本当に見ごたえがありました。
この他にピアニスト役の役者さんも上手だったし、この劇に参加された役者さんは何か一芸に秀でている方ばかりだったのかな?そういった所も観ていて楽しかったです。
この日の夜は十六夜の月が照り、潜水艦ではセントエルモの火が発生します。
なんとなくこの先を暗示するかのような不穏な雰囲気が漂い始めます。
その日の深夜、再び潜水艦は沈下し海中を移動します。
翌14日の午後、海上に浮上するとアーティストプロデューサーの船URAUMI号が漂っているのが見つかります。
ちょうどある用件で会社に連絡を取りたかったアーティストプロデューサーはその船にあるPCで会社に連絡を取りたいと言い出します。
それならばURAUMI号に乗り込んで調査してみようと全員で船に移動します。
船内には誰もいないのに、テーブルの上には暖かな飲み物などが残されていて、まるでメアリーセレスト号のようです。
1時間ほど調査しましたが特に何も無いので潜水艦にみんなで戻ります。
再び沈下していく中、アーティストプロデューサーがいない事に気が付きURAUMI号に置き去りにしてしまったのでは?と騒ぎになります。
今なら数時間で戻れるのでURAUMI号に戻るため浮上を始めた矢先、海底火山の噴火に遭遇してしまいます。
その後、噴火は終息しますが潜水艦はそのまま海溝に落ち込み深海底に到着しました。
気を失っていた乗客が目覚め艦長から状況説明があります。
どうやらマリアナ海溝10,900mに落ち込んでしまったとのことです。
そして今の状態では海上までのエネルギーが足りないので潜水艦を浮上させられず、そして陸との連絡も取れないそうです。
幸い食糧・酸素は十分にあります。
帰港予定の18日になっても潜水艦が戻らなければ捜索が開始されると思うのでそれに一縷の望みを託すことにします。
17日の夕食時、海底にマリンスノーが発生し幻想的な風景が潜水艦の外に広がります。
18日の夜、近くに上昇海流があるのでそれに乗れれば海上まで浮上できるのではないかと艦長から提案があります。
かなり危険ではあるけれども、乗客は行き詰った状況から脱出できるのであればと同意します。
螺旋状の急激な上昇海流なので乗客全員に睡眠剤が渡されそれを飲んで寝ているように指示が出されます。
そしてもみくちゃにされながらも11時間かけて無事に海上まで到達します。
浮上した海上にはあのURAUMI号がいました。
慌ててアーティストプロデューサーを探しに船に移ります。
なんと船内では殺害されたアーティストプロデューサーが発見されます。
船内のPCにはアーティストプロデューサーが会社に送ったlineの送信メッセージが残っていました。
発信時刻は潜水艦がマリアナ海溝に落ち込んでいた時間です。
誰がどうやってアーティストプロデューサーを殺害したのか?
ここまでが出題編です。
さて推理タイム15分です。
今回は気になる演技がいくつかみられました。
・パーフェクトダンサーがいつも通りのダンスをしたが、いつもより短い時間で終了してしまった
・スマホ・時計などが船内預かりになっている。
・何度も時間を直したり確認したりしている。
これは時間誤認のトリックなのでは?
誰であればこのトリックをできるのか?・・・それは艦長しか考えられません。
艦長犯人で推理を進めて設問を埋めていきます。
15分があっという間に過ぎて解答用紙が回収されていきます。
解決編の上演です。
犯人は艦長!!当たりました。
トリックも7/8倍速くした船内時計をつかったものでした。
↑分かりづらいので簡単に言うと実際の時間が8日経過しているのに7日しか経っていないと思わせていました。
そして沈下した深海底はマリアナ海溝(10,900m)ではなく別の海溝(5,000m)でした。
沈下は火山の噴火に遭い底に着いた時には気を失っていて、上昇の時には睡眠薬を飲んでいたので実際には5時間しかかかっていない事にみんなが気が付いていませんでした。
アーティストプロデューサーのlineにもおかしなところがありました。
もし海上に一人取り残されているのであれば、会社にlineをする前にSOSを発信しているはずです。
この時間トリックを暴く最大の出来事は「マリンスノー」
これは深海のマリンスノーではなくサンゴの産卵(サマースノー)でした。
サンゴの産卵日を検索したら17日ではなく18日で日にちがずれている証明になりました(この部分はちょっと?かな)
犯人の動機はアーティストプロデューサーの妻が重い病気で治療費がとてもかかるのに、アーティストプロデューサーがお金を出してくれないので彼を殺害して資産を妻に相続させるためでした。
なぜ艦長がアーティストプロデューサーの妻のためにそこまでするのか?実は彼女は艦長が捨てた元妻でした!これは意外性たっぷりで驚きましたよ!
・・・さて推理結果です。
前日の最高得点は50点だったそうです。
確かに犯人やトリックが分かっていても設問に対してどう記入すればいいのか悩んでしまいました。
夫はどう書けばいいのか分からず半分以上空欄だったそうです。
私は空欄は0点!と思っているので取り敢えず全て埋めました(笑)
解答用紙の返却テーブルに行き名前を名乗ると解答用紙が渡されます。
夫は20点でした。
そして私は・・・55点!この回の最高得点でした!(パチパチ!)
なんと!兎団さんは点数に応じて全ての人に缶バッチなどのプレゼントくれます(20点の夫も缶バッチがいただけました)
1ドリンクサービスだけでも驚きなのに凄すぎます。
始めは「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」で度肝を抜かれ、上手なダンスとピアノに関心して、最後にはこう来たかー!とっても楽しい公演でした。
「必ず参加するぞ!推理イベント一覧」に兎亭さんが登録されました!
次回の開催を首を長くしてお待ちしていますのでよろしくお願いいたします。