kiyosatoの謎備忘録

探索が苦手な年配夫婦二人の謎備忘録です。

ミステリーが大好き、謎解きは周遊と宿泊謎が中心です。

映画 沈黙のパレード

沈黙のパレード

参加日 :2022/9/23

原作  :東野圭吾

製作  :(C)2022「沈黙のパレード」製作委員会

ネタバレはありません。
雰囲気バレNGな方はブラウザーをそっと閉じることをお勧めいたします。

転載物理学者・湯川学の元に、警視庁捜査一課の刑事・内海薫が相談に訪れる。
行方不明になっていた女子学生が、数年後に遺体となって発見された。
内海によると容疑者は。湯川の親友でもある先輩刑事。草薙俊平がかつて担当した少女殺害事件で、完全黙秘をつらぬき、無罪となった男・蓮沼寛一。
蓮沼は今回も同様に完全黙秘を遂行し、証拠不十分で釈放され、女子学生の住んでいた町に戻って来た。
町全体を覆う憎悪の空気…。
そして、夏祭りのパレード当日、事件が起こる。蓮沼が殺された。
女子学生を愛していた、家族、仲間、恋人…全員に動機があると同時に、全員にアリバイがあった。そして、全員が沈黙する。
湯川、内海、草薙にまたふりかかる、超難問…!
果たして、湯川は【沈黙】に隠された【真実】を解き明かせるのか…!?

今秋、新たなる「ガリレオ」ミステリーが幕を開ける!
このミステリー、実に面白い。

※公式HPより引用

テレビシリーズから欠かさず見ていた「ガリレオシリーズ」、今回は第三弾で9年振りの映画です。いやぁ~久しぶりの「ガリレオ」楽しみにしていました。

 

映画冒頭、女の子の成長を追う映像が流れます。そしてその女の子”並木佐織”が高校生になり菊野商店街のコンテストで「Jupiter」を歌います。力強く伸びのある歌声は、その時審査員をしていた新倉夫妻の目に留まり、歌手デビューをするため新倉家にレッスンに通うことになります。しかし、並木佐織が突然姿を消してしまいます。そして3年2か月後・・・・静岡の民家で焼死体となって発見されます。

犯人と目されたのは23年前のとある事件で逮捕・起訴されながらも完全黙秘で無実となった蓮沼・・・・しかしその男はキクノ・ストーリー・パレードの日に殺害されます。蓮沼を殺害したのは誰なのか?

 

観た感想から先に言うと「色々と切なかった」そして「アノ人」今まで読んだり観たりした東野圭吾作品の中で最も嫌な人物でした。もう本当に「許すまじ」と言う感じでした。

 

この映画は重要キャラの出演者がたくさんいます。プロデューサー陣のコメントで「一時は誰かのキャラと別のキャラを合体させてトータル人数を減らすことなども考えましたが、やはり1人1人がとても大事なキャラクターだったので、結局その方法は諦めました」とありました。重要キャラクターだけでも14人!初めは出演者がたくさんいるので色々と混乱するかな?と思っていたのですが、構成が良いのかアラカンの頭にも人間関係がスッキリと入ってきました。

ところで、このガリレオは物理的要素がほぼありませんでした。そう、あのいきなり数式を書き出すシーンがなかったんですよ。あのシーンがないとガリレオらしさがちょっと足りなく感じてしまいますね。

 

今回の個人的映画の見どころは並木佐織の歌唱シーン、キクノ・ストーリー・パレードのシーン、”佐織”を想う個々の心情、複雑な二転三転するトリック、この4つを挙げたいと思います。

特にパレードのシーンは各チームが曳くフロートも手が込んでいて、更にダンスもありと某テーマパークを思い出しました。このご時世、パレードを見る機会もなかったのでとても楽しめました。

 

それと湯川先生が今までのシリーズ内で最も人の気持ちに寄りそっていた気がします。その分”湯川”としてのキャラクラ―のアクが抜けて普通の人に近づいていた印象でした。

 

映画を観た後に「完全黙秘」で無罪になるのだろうか?実際の事件で犯人が黙秘をしているが証拠を積み上げて起訴され、裁判で有罪になった例はなかったっけ?と考えてしまいました。

「警察が生んだモンスター」・・・・現実にもいるのだろうか。