参加日 :2022/6/25
制作 :G-フォレスタ
開催場所:神戸アートビレッジセンターKAVCホール
ネタバレはありません。
雰囲気バレNGな方はブラウザーをそっと閉じることをお勧めいたします。
謎の人物から孤島のゲストハウスに招待された年齢も職業も異なる10人の男女が、「10人の兵隊さん」の歌詞通りに次々と殺されていく。
どこに殺人鬼が潜んでいるのか。10人の中に犯人がいるのか。最後の最後まで目が離せない傑作ミステリー。
上演するのは小説の4年後に発表された、アガサ自身の手による舞台版。
小説とは違った結末が楽しめる。
「クローズド・サークル」および「見立て殺人」の代表的作品と評され、世界中で一億部以上を売り上げている大ベストセラー。※公式HPより引用
G-フォレスタさんの年一回の舞台公演。
なんと!今年は大好きなアガサクリスティ!もうワクワクしかありませんでした。
今回狙うは6/25 17:00の回です。
何故ならアフタートークがあるんですよ!G-フォレスタさんのアフタートクは衣装・音響・舞台・照明・俳優陣の裏話が本当に興味深く面白いんです。
無事にチケットをゲットして次は日帰りにするか泊るか・・・日帰りだと帰りの新幹線の時間がギリギリアウトなんですよね・・・と言う事で宿泊で神戸に行ってきました。
今回は洋館ミステリーと違い席が指定されているので、開場ダッシュをしなくても大丈夫、ゆっくり会場に向かいました。
会場に入り席を確認してビックリ!一番前の列でした。
「A列」ではなかったので、ちょっとだけ下がった席だと思い込んでいたので嬉しい誤算でした。
今回の「そして誰もいなくなった」は原作も読んでいて、1975年版の映画、渡瀬恒彦さんのドラマも観ました。本当にクローズドサークルの傑作だと思います。
小説のラストと戯曲のラストは少し違っています。アガサクリスティ自身が戯曲用に書き換えたそうです。ラストが違くても ”そして誰もいなくなった” は一緒です。そこはネタバレになるので戯曲編の本を読んでみて下さい。
さて、長くなりましたが開演です。
無人島のお屋敷に集まる人々。招待者とされているオーエン夫妻は姿を現しません。そして招待された人たちを告発する音声が流れます。
暖炉の上にマザーグースの童謡と十体の人形。
1人は喉をつまらせ
1人は寝坊して
1人は置いてけぼりになり
1人は自分を真っ二つ
1人はチクリと突き刺され
1人は大法院にはいって
1人は餌にひっかり
1人は熊に襲われて
1人は焼けごけ真っ黒け
1人は首をくくって
童謡をなぞるように人が次々と亡くなっていきます。
観劇をしていてエミリー・ブレントが自分のメイドを自殺に追い込んだ経緯を語る場面で、自分の行動が正しいと思っている姿に狂気を感じスーっと背筋が寒くなりました。
そして、犯人のあの方にはもうゾワゾワしっぱなしでした。怖い。エミリーもですが、正義も行き過ぎれば狂気になるんですよね。
疑心暗鬼に陥る招待者たち。一人で行動するべきなのか、全員が集まって他者を監視するべきなのか、注意を払っている中、また一人、また一人。
観劇後はアフタートークです。
G-フォレスタさんのスタッフの凄いところは、時代考証などをキチンと調べてそれを舞台に生かしているんです。ハシブトガラスとハシボソガラスの鳴き声の違いとか凄すぎます。それと暗転中に素早くばらけるための隠し扉とかビックリしました。
犯人役の方が実際に殺害の行動をしていたお話も面白かったです。舞台上にいない執事殺害は、わざわざ舞台裏まで行って斧を振り下ろす動作をしていたそうです。
G-フォレスタさんのアフタートークがあったら是非参加してみて下さい。舞台のあんな事やこんな事、役者さんたちのお話もとても面白いですよ。
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視聴可能期間は購入から7日間です。
猛暑の中涼しい室内で「そして誰もいなくなった」を楽しんで下さい。